植物油からコエンザイムQ10を摂る

植物油は色々な食品に使用されています。植物油の中にはコエンザイムQ10を含むものがあります。含有量はあまり多くはありませんが、植物油からもコエンザイムQ10の摂取量を上乗せすることができます。

補酵素コエンザイムQ10の働き

詳細を読む

コエンザイムQ10はビタミン剤などと並び、サプリメントとして広く販売されています。最近は化粧品にも配合され注目を集めています。

コエンザイムQ10はビタミンに似た働きがある補酵素で、単独では働かない酵素を補助し、効率的にエネルギーを産生する作用に関与します。コエンザイムQ10が不足するとエネルギーが効率よく作られなくなり、疲労が増え、体が衰弱し病気にかかりやすくなります。

コエンザイムQ10は抗酸化作用があり、過剰な活性酸素の害から体を守り、生活習慣病などを予防する働きがあります。

コエンザイムQ10は人の体内で合成されますが、食品から摂取することもできます。40歳を過ぎると体内での合成力が低下するため、食品やサプリメントからしっかりと補いましょう。

コエンザイムQ10を含む植物油

詳細を読む

植物油100g中に含まれるコエンザイムQ10の量は次のとおりです。

大豆油 9.23mg

菜種油 6.35~7.34mg

ゴマ油 3.2mg

綿実油 1.73mg

コーン油 1.30mg

サンフラワー油 0.42mg

オリーブ油 0.41mg

紅花油 0.40mg

出典:
・Kamei et al., "The distribution and content of ubiquinone in foods," Internat. J. Vit. Nutr. Res. 56 (1986) 57-63.
・Mattila, et al., "Coenzymes Q9 and Q10: contents in foods and dietary intake," Journal of Food Composition and Analysis 14 (2001) 409-417.

植物油の主成分とその種類

植物油の主な成分は不飽和脂肪酸です。不飽和脂肪酸は炭素の結合が1つの一価不飽和脂肪酸と2つ以上ある多価不飽和脂肪酸があります。

一価不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを減らす働きがあります。オメガ9系脂肪酸とも呼ばれ、オリーブオイルに豊富に含まれるオレイン酸がその代表です。
多価不飽和脂肪酸はオメガ3系脂肪酸とオメガ6系脂肪酸があります。オメガ3系脂肪酸は心臓の血管に関わる病気を予防するα-リノレン酸、青魚に多く含まれるDHA、EPAがあります。

オメガ6系脂肪酸には動脈硬化の予防や、血中の悪玉コレステロール値を低下させる働きがあるリノール酸があります。しかしリノール酸は摂り過ぎると善玉コレステロール値まで減らすといわれています。また高血圧や高血糖を低下させるγ-リノレン酸、免疫機能の調整に働くアラキドン酸もオメガ6系脂肪酸です。

コエンザイムQ10を含む植物油の特徴

・大豆油

日本人にとってなじみの深い大豆油は世界的にも生産量の多い油です。大豆油はマヨネーズ、マーガリンなどの原料にも使用されています。大豆油に含まれる脂肪酸のうち約半分がリノール酸で、オレイン酸、α-リノレン酸も含みます。大豆油には抗酸化作用のあるビタミンEや骨の健康を維持するビタミンKも豊富に含まれています。

・菜種油

国内で最も多く利用されているのが菜種油です。キャノーラ油も菜種油の一種です。オレイン酸の割合が多く、リノール酸、α-リノレン酸も含まれています。大豆油同様、ビタミンE、ビタミンKを含みます。

・ゴマ油

ゴマの種を絞ったゴマ油にはリノール酸、オレイン酸が多く含まれています。セサミン、セサミノールなどの抗酸化作用のある物質を含んでいる特徴があります。

・綿実油

綿実油は綿の種から取れる油です。綿実油に含まれる脂肪酸のうち約60%はリノール酸です。そのほかオレイン酸が20%程度含まれています。ビタミンEを豊富に含み、抗酸化作用があります。

・コーン油

コーン油はトウモロコシから作られています。ビタミンEを豊富に含んでいます。また植物ステロールを含み、余分なコレステロールの吸収を防止する作用があります。

・サンフラワー油

ひまわりの種から作られるサンフラワー油は、オレイン酸が約75%、リノール酸が約10%含まれるハイオレックタイプが現在の主流です。ビタミンEも豊富に含まれています。サンフラワー油はマーガリンの材料にも使用されています。

・オリーブ油

オリーブ油の脂質の約75%はオレイン酸で、リノール酸も10%弱含まれています。オレイン酸は酸化しにくく、揚げ物などの加熱調理にも使用できます。微量成分として抗酸化作用のあるポリフェノールを含みます。

・紅花油

紅花油はサフラワーと呼ばれる植物の種子を原料に作られます。従来の紅花油は脂肪酸の約70%がリノール酸でしたが、近年、オレイン酸が多く含まれるハイオレックタイプが販売されています。紅花油はビタミンEが多く、抗酸化作用が強いという特徴があります。

植物油からコエンザイムQ10を摂る利点

コエンザイムQ10は脂溶性の物質で、油と一緒に摂取すると吸収率が高まります。植物油には抗酸化作用のあるビタミンEなどが含まれ、動脈硬化の予防や高血圧の改善など、生活習慣病を予防する効果があります。このことからコエンザイムQ10を植物油から摂取すると、相乗効果により抗酸化作用が一層強まり、生活習慣病を予防する働きが高まるといえます。

植物油は摂り過ぎないように気をつけよう

植物油は家庭で調理に使用するほか、加工品などの色々な食品に含まれているため、気がつかずに摂取している量は意外に多いものです。一人当たりの年間の植物油の消費量は13リットルにも達するという調査結果もあります。

コエンザイムQ10を含み健康的といわれる植物油ですが、摂り過ぎると逆に健康被害を引き起こす可能性が高まります。コエンザイムQ10は肉、魚、野菜、果物、ナッツなど多くの食品に含まれています。大切なのはバランスの取れた食事を心がけることです。それでも40歳を過ぎて疲れやすい、食事が偏りがちな人はコエンザイムQ10をサプリメントから摂取してみてもいいでしょう。

MENU