コエンザイムQ10と合わせて摂りたいDHA
コエンザイムQ10は、単独で摂取するよりほかの成分と一緒に摂取すると、より効率的に作用することがわかっています。コエンザイムQ10と相性のよい成分は色々ありますが、DHAもそのひとつです。コエンザイムQ10とDHAを合わせて摂るとどのようなメリットがあるのでしょうか。
コエンザイムQ10の特徴と働き
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コエンザイムQ10は人の体内で作られる物質で、人体中のあらゆる部分に存在しています。心臓、肝臓、脾臓、膵臓、副腎、脳、肺、甲状腺などをはじめ、血液や筋肉などに存在しています。
コエンザイムQ10は一般の食品中にも含まれており、バランスのよい食事をしていると、肉や魚をはじめとする食品から少しずつ摂取することができます。
コエンザイムQ10は細胞のミトコンドリア内に最も多く存在し、人の生命活動に必要なエネルギーの産生に関与します。人の意思とは関係なく、体の各臓器は休みなく活動を続け、生命を維持しています。そのために必要なエネルギーを効率よく作り出す助けをするのがコエンザイムQ10です。コエンザイムQ10が不足するとエネルギー産生の効率が低下し、疲れやすく、体の衰えを感じるなど、健康上の問題が起きる可能性が高まります。
コエンザイムQ10は抗酸化作用があることも確認されています。抗酸化作用とは、増え過ぎた活性酸素を除去し、体の酸化を防ぐ働きです。抗酸化作用がある成分は、動脈硬化や生活習慣病などを予防する働きがあります。
DHAの特徴と働き
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DHAはドコサヘキサエン酸という成分です。青魚に多く含まれている油で、近年注目を集めています。
脂質を作る成分は脂肪酸と呼ばれます。脂肪酸は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸に大別されます。飽和脂肪酸はラードやバターなどの動物性脂肪に多く含まれています。摂り過ぎるとLDL(悪玉)コレステロールや中性脂肪を増やします。
不飽和脂肪酸は植物や魚に多く含まれており、一価不飽和脂肪酸と多価不飽和脂肪酸に分けられます。一価不飽和脂肪酸はオリーブオイルなどに多く含まれます。多価不飽和脂肪酸はさらにn-3系脂肪酸とn-6系脂肪酸に分類されます。
DHAはn-3系脂肪酸で、LDLコレステロールを減らし、動脈硬化をはじめ、さまざまな生活習慣病を予防する働きがあります。n-3系脂肪酸が不足すると、皮膚炎や発育不良、集中力の不足などが起きる可能性があります。
DHAはいわし、にしん、さんま、ぶり、はまち、まぐろ、うなぎ、さばなど脂の乗った魚に多く含まれています。
コエンザイムQ10とDHAを合わせて摂るメリット
コエンザイムQ10は脂溶性の物質で油には溶けますが、水にはほとんど溶けません。コエンザイムQ10を単独で摂取すると吸収が悪く、摂取したうちの60%は体外に排泄されてしまいます。
しかし脂肪酸であるDHAと一緒に摂取すると、コエンザイムQ10がDHAに溶け、吸収されやすくなるというメリットがあります。
またコエンザイムQ10、DHAのいずれも生活習慣病を予防する働きがあり、合わせて摂取すると、その働きを一層強めることが期待できます。
コエンザイムQ10とDHAを含む食品
DHAを多く含む魚の中には、同時にコエンザイムQ10を含むものもあります。にしん、いわし、さんま、はまち、まぐろなどがその例です。このような魚を日々の食事に積極的に取り入れるようにしましょう。
魚が苦手な方は、サプリメントからの摂取もできます。コエンザイムQ10は年齢と共に体内で作られる量が減少するため、食事やサプリメントから積極的に補給するよう心がけましょう。
サプリメントはコエンザイムQ10、DHA、それぞれ単独で販売されているほか、コエンザイムQ10にDHAが配合されているタイプもあります。必要に応じて利用してみるとよいでしょう。
まとめ
コエンザイムQ10はエネルギーを効率的に作り出すのに関与している物質で、体内で合成されるほか、食品からも摂取できます。抗酸化作用があり、生活習慣病の予防などに働きかけます。
DHAは青魚に多く含まれているn-3系脂肪酸で、LDLコレステロールを減らし、動脈硬化や生活習慣病を予防する働きがあります。
コエンザイムQ10とDHAを一緒に摂取すると、コエンザイムQ10がDHAに溶け、吸収されやすくなるというメリットがあります。また抗酸化作用を一層強める効果が期待できます。
コエンザイムQ10は年齢と共に体内で作られる量が減るため、食事やサプリメントから補うようにするとよいでしょう。