カプセルタイプのコエンザイムQ10
コエンザイムQ10のサプリメントはいくつかの種類があり、それぞれメリットとデメリットがあります。コエンザイムQ10は錠剤、粉末、顆粒、そしてカプセルタイプがあります。ここではコエンザイムQ10のカプセルタイプの特徴について説明します。
コエンザイムQ10は脂溶性で光に弱い性質がある
コエンザイムQ10は油に溶けますが、水にはほとんど溶けません。熱や光にも弱く、陽のあたる場所での保管は成分が分解される恐れがあり、おすすめできません。コエンザイムQ10のこれらの特徴を考慮して作られた製品のひとつがカプセルタイプです。
カプセルタイプのコエンザイムQ10とは
カプセルは医薬品用と、サプリメントや健康食品に使用される食品用があります。食品用のカプセルは食品衛生法の適用を受けています。カプセルはハードタイプとソフトタイプがあります。コエンザイムQ10も両方のタイプが販売されています。次に両タイプの特徴について説明します。
ハードカプセルの原料は動物性と植物性がある
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ハードカプセルは円筒形で、中に粉末や顆粒、ペースト、液体などの物質を入れキャップで閉じたものです。カプセルの大きさは号数により分けられています。
ハードカプセルは見た目ではわかりませんが、動物性原料で作られているものと植物性原料で作られているものがあります。動物性原料に使用されるのは主に豚や魚のゼラチンです。植物性原料はでんぷんを発酵させた多糖類のプルランや、セルロースを原料にしたHPMC(ハイドロキシプロピルメチルセルロースの略)が使用されています。
添加物が少ないなど、ハードカプセルのメリットとは?
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ハードカプセルは製造過程で付加する添加物が少なくて済むため、成分を多く配合することができます。また製造時に熱や圧力などを受けることが少なく、原料成分を安定した状態で保つことができ、品質の劣化を抑えることができます。
カプセルの皮膜は胃で溶けやすく、胃に優しい形状に作られています。また酸素を通しにくく、中の成分を保護する効果が高いという特徴があります。原料の味や匂いを感じることなく摂取することもできます。錠剤や粉末の味が気になる人でも、カプセルだと難なく飲むことが可能です。
液状成分をそのまま包み込み加工したソフトカプセル
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ソフトカプセルは液状やペースト状の原料をゼラチンやグリセリン、でんぷんなどから作られた厚さ0.2~0.8mmの皮膜で包み込み、さまざまな形状に成型、加工したものです。ソフトカプセルの内容物は油性の液体、粉末を含んだ液体、生薬のエキスなどです。液状の内容物を、粉末に加工することなしに皮膜で包み込むことが可能なのがソフトカプセルです。
飲み込みやすいソフトカプセル
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ソフトカプセルも製造時に熱や圧力などを受けることが少なく、気密性に優れており、成分の劣化を抑え安定した状態を保つことができる特徴があります。ハードカプセル同様、味、匂いを気にすることなく摂取できます。また弾力性に富み比重が高く、飲み込みやすいという利点があります。
カプセルタイプのコエンザイムQ10の種類
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カプセルタイプのコエンザイムQ10は酸化型、還元型の両方が販売されています。コエンザイムQ10は全身の細胞に存在しますが、その多くは還元型です。食品やサプリメントから摂取した場合、酸化型は小腸で吸収される際に還元型に変換されます。変換の過程が加わるため、酸化型よりも還元型のほうが体内での利用効率がよいとされています。
酸化型をより吸収しやすく改良した包接体というタイプもカプセルで販売されています。包接体は酸化型をオリゴ糖の一種であるシクロデキストリンという物質で包み込んだもので、従来の酸化型に比べ吸収率が高いです。
また企業の特許技術によりコエンザイムQ10の分子量を小さくし、カプセルの中で水と脂溶性のコエンザイムQ10を混濁させ吸収率を高めた活性型コエンザイムQ10というタイプもあります。
どのタイプにも共通することですが、コエンザイムQ10は油を含む食品と一緒に摂取すると吸収率が高まります。カプセルタイプのコエンザイムQ10も単独ではなく、油を含む食品と一緒に摂取することをおすすめします。
カプセルタイプのデメリットとは?
カプセルタイプは錠剤や粉末などと比べると、カプセルの製造コストが加わるため、サプリメントの値段が高くなるというデメリットがあります。またカプセルの材料に使用されているゼラチンなどにアレルギーがある方は注意が必要です。
味、匂い、添加物が気になる方はカプセルタイプがおすすめ
コエンザイムQ10の体内量は20歳をピークに年齢と共に減少します。コエンザイムQ10は生命維持活動に必要なエネルギーを作り出し、余分な活性酸素を除去する大切な働きをする物質です。肉や魚などの食品からも摂取できますが、効率的に摂取するにはサプリメントがおすすめです。
サプリメントの味や匂いが苦手な方や添加物の多さが気になる方は、カプセルタイプを摂取してみませんか?
まとめ
カプセルタイプのコエンザイムQ10はハードカプセルとソフトカプセルがあります。
ハードカプセルは動物性原料が使用されているものと、植物性の原料から作られているものがあります。円筒形で粉末や顆粒、ペースト、液体などの物質を入れキャップで閉じたものです。
ソフトカプセルはゼラチンやグリセリン、でんぷんなどから作られた皮膜で、油性の液体などを包み込んだものです。
カプセルタイプは錠剤に比べると添加物が少なく、製造時に熱や圧力などを受けることも少なく、成分の劣化が少ないというメリットがあります。また味や匂いがなく、飲みやすいです。
デメリットは錠剤などに比べ、価格が高めということがあります。